事業再生コンサルティング -       社長の相談役・社外顧問として、経営の悩みを一緒に解決致します!   
冒頭部分:
     平成24年(ワ)第24210号        損害賠償訴訟 原告:猿渡登志一     被告:新日本有限責任監査法人        準 備 書 面(1)補 正 書:答弁書への反論                                                                                   平成25年1月18日 東京地方裁判所民事第4部会議A係 御中                                       原告 猿渡登志一 
訴外:本訴に至った経緯と主旨    日本航空の2009年3期の株主数は387,212人であり、その内58.79%が一般の個人株主で、その多くは(定価の半額で日本航空の飛行機に搭乗出来る)株主優待券を手に入れる為の投資でした。また日本航空しか飛んでいない地方都市の高齢者の株主も多かったのです。個人株主は株主優待券を使って自ら日本航空に搭乗したり、東京で暮す息子夫婦の帰省の為に株主優待券を送ったりと、一人当たり年間4.7回、株主全体で215万回も搭乗する優良固定客でもありました。収益面でも株主の搭乗により年間192億円もの収益を日本航空に与えていたのです。証券会社も『日本政府がバックについているので絶対に潰れない。貯金するより資産株として最適です』などと盛んにセールスしていた事もあり、株式の売買で儲ける投資としてではなく、資産株として老後の資金を貯蓄する目的の高齢者も多かったのです。そして株主の多くが長期保有をしておりました。   
日本航空の破綻前の2009年3月期の財務諸表は純資産が1968億円、自己資本比率10%の資産超過となっており、倒産する様な状況の情報開示ではありませんでした。  株主はこの財務諸表を見て安心して保有し、日本航空に安心して搭乗していたのです。  しかし日本航空は、2009年3月末から1年も経たない2010年1月19日に会社更生法を申立てて破綻しました。
地方の高齢者の株主にとっては寝耳に水でした。『株主だけに責任を押し付けた理不尽な破綻処理は許せない』との多くの株主の声が私に届きました。そこで私は、多くの株主を集めて「JAL株再生協議会」と言う株主の任意団体を設立し、委員長として会を率いてきました。『株主が日本航空に協力し、一緒に再生させて再上場しよう。その為に日本航空にもっと多く搭乗し、増資も引き受けよう』と言う設立主旨(参考資料1)の元に、更に多くの会員が集まりました。そして株主の団体意見として、既存株主が増資を引き受ける為の仕組みである「ライツ・イシュー(既存株主が新株を引き受ける権利の交付)」を東京地裁に株主提案し、100%減資案の撤回を嘆願してきました。また、私が直接マスコミに訴え、マスコミも社会性があるとの事で取材しておりました。国会議員等へも訴えて参りました。以下に列挙します。    ① 日本航空株主(当時)の声(参考資料2):JAL株再生協議会の会員の声② 週刊SPA  2010年2月9日(参考資料3):JAL株再生協議会の設立主旨と猿渡の東京 地裁へ粉飾決算調査の嘆願書が掲載されました ③ 毎日新聞 2010年2月20日(参考資4):猿渡のJAL株再生協議会での活動「旧株主 への新株予約券の付与」の提案が掲載されました ④ TBSテレビ「報道特集」2010年1月19日(参考資料5):日本航空の更生法申立日に猿渡が全国ネットテレビで、粉飾決算での責任追及が報道されました ⑤ 「プレジデント」2011年11,12月号(参考資料6):全国紙の経済誌。ここで旧株主へ の新株予約券付与の提案や猿渡の声が掲載されました  ⑥自民党幹事長 石破茂ブログ掲載(参考資料7):このブログは投稿を全て石破茂議員側 が内容を調査して石破茂議員が認めた投稿だけを掲載されております。 ここで、粉飾決算や裁判記録・JAL株主の影響力を掲載して頂きました。⑦月刊「クオリティ」(参考資料8):北海道の政治経済誌(昭和42年創刊、発行部  数10万部)に、今月で24回にもなる長期連載で株主救済やアンフェア な破綻処理及び粉飾決算の追求など猿渡が連載中  ⑧ TBSテレビ「スーパーニュース」2012年9月19日(参考資料9):日本航空の再上場の9月19日に全国ネットのTBSスーパーニュースに猿渡がテレビ出演し粉飾決算の責任追及での本提訴を全国に放送されました       http://www.youtube.com/watch?v=NKchU9vD1b8  ⑨ 猿渡のホームページ(参考資料10):日本航空事件の詳細と本訴をアーカイブしてお り、閲覧数も3万回と一般人にも多く知られて来ております。 http://saru4847.vpweb.jp/JAL-e3-81-ae-e7-b2-89-e9-a3-be-e6-b1-ba-e7-ae-97-e.html    
 このように株主救済活動を行いましたが、結局、株主に新株を得る為の権利は得えず、会社更生法を申立てられ100%減資で株主の3000億円とも言われるお金は紙屑になってしましました。そこで、旧株主の救済の為の会「JAL株被害者46万人の会」(参考資料11)を結成して、多くの旧株主と共に株主救済活動を続けております。    
 今回のJAL式更生法は、当初は「難波孝一東京地方裁判所民事第8部(商事部)部総括判事」の提言による更生法上初めての画期的な法的処理での更生法申立であったはずです。『「会社更生における商取引債権100パーセント弁済について」で、腰塚和男弁護士他が、商取引債権について100%弁済を行うことがどのような場合に認められるのかについて理論的検討を行うとともに、更生手続において調査命令を活用して商取引債権について100%弁済を行ったり、100%減資は行わないで上場維持し、企業の事業価値を維持する新たな再建型手続モデル(調査命令活用型)を提言。同誌で、それを受け、難波孝一東京地方裁判所民事第8部(商事部)部総括判事が「会社更生手続における調査命令を活用した商取引債権保護モデル(調査命令活用型)の提言に対する東京地裁民事第8部(商事部)の検討結果」と題する見解を表明し、道筋は整備。』「NBL 2008年10月1日号(No.890)」(商事法務)。つまり「商取引債権100%弁済、100%減資は行わないで上場維持といった新手法の会社更生法」が調査命令活用型の更生法の趣旨でした。  しかし、これを日本航空と管財人が自分たちの都合の良い様に「商取引債券100%弁済、100%減資」に変えてしまったのです。これは東京地方裁判所民事8部が提言した調査命令活用型の更生法の趣旨に反しております。  管財人企業再生支援機構は『株主責任を厳しく問う』と経営破綻の責任を株主に求め、100%減資を行い、銀行には巨額の債権放棄をさせました。しかし、この更生法は本当に経営責任が問われるべき経営陣は居残りや天下りをさせるなど、アンフェアな破綻処理でした。しかも管財人は出資者であり利害関係者です。出資者の利害関係者が管財人をすれば、自分の利益の為にどのようにでも再生案を遂行できます。これは「利益相反行為」であります。本来管財人がなすべき、経営陣の責任追及や粉飾決算等の追求を「日本航空と管財人の身内」であるコンプライアンス調査委員会に調査させ「粉飾決算も問題ない。役員に法的責任は問えない」との調査報告書を出させ「日本航空と役員を無罪放免」にしたのです。粉飾決算を表沙汰にすれば日本航空の価値が大きく毀損され、再生後に管財人企業再生支援機構が手にする株式売却益に大きく影響するからです。なぜなら企業再生支援機構は3年で出資金を回収する法的縛りがあるからです。日本航空に出資して3年で出資金を回収して利益を得なければならなかったのです。「管財人が出資し、3年で出資金を回収して利益を上げる」と言う管財人の利益の方向にそって「日本航空の破綻処理」が始まったのです。管財人企業再生支援機構は3年で再生する為の更生計画を策定し、東京地方裁判所民事8部はその更生計画を認可しました。    
そして管財人企業再生支援機構の思惑通り、日本航空は2012年9月19日に再上場し、新株を持っている管財人企業再生支援機構は3000億円の出資が6600億円近くになり3600億円の利益を得ました。本来、上場時の株式総額6600億円の内3000億円分は私ども旧株主のお金です。なぜなら100%減資せずにライツ・イシュー(既存株主に新株を割当てる権利の付与)で旧株主の3000億円分を残しておいたとしたら、市場での再上場時の日本航空の価値は6600億円ですから、管財人企業再生支援機構の出資金3000億円+旧株主の株式3000億円となり、管財人企業再生支援機構は3000億円の出資金とほぼ同額しか回収出来ず利益が出せ無い事が当初から予想されていたのです。旧株主の3000億円の資本を消滅させたからこそ管財人企業再生支援機構は出資金を倍にして利益を得る事ができたのです。その為に100%減資されたと言っても過言では有りません。  
 日本航空の再上場は『2期連続史上最高益』『奇跡の再生劇』と報道されております。  上場の際に日本航空が提出した『2期連続史上最高益』と称する2011、2012年の決算書を東証が審査して再上場となった訳ですが、本当は、この2期の決算も粉飾決算と言われてもおかしくない決算であります。日本航空は2010年1月19日の更生法を申請した時点の2009年12月31日(2010年度第3四半期累計)では1,779億8300万円の大赤字でした。それから再生に着手し1万6000人のリストラと赤字路線の撤退を始めたのにも関わらず、翌年の2011年3月には1,884億円もの創業来の黒字転換をしたと称しているのです。リストラや赤字路線からの撤退が実際に決算数字に繁栄される迄は1年前後の時間がかかりますので、翌年に直ぐに反映される事は有り得ないことは当たり前の話です。それが1年で業界世界一の営業利益(営業利益率も異常な16%)との決算は、粉飾決算以外に考えられません。この“異常な”高い収益率の真相は以下の通りと、私は考えます。  
 (管財人が東京地裁の提出した「更生計画」(参考資料12)  
2009年3期:資産超過1968億円。継続企業の前提に関する疑義の注釈なし  
2010年3/4期(2009年12月31日累計):純損失1780億円で破綻 財産評定表で計上した引当金4623億円を経費計上し債務超過1兆円。  
2011年3期:最高益1884億円と発表 しかし、前期に計上した引当金4623億円の内2298億円を当金戻しとして計上しているので、実際は、引当金2298億円を差引いた▲414億円の赤字。まさに「引当金マジック」による粉飾決算であるこの数値は管財人が東京地裁に提出した更生計画の実数字である。  
2012年3期:最高益2049億円と発表 この期の引当金戻りは更生計画では231億円だが、仮に引当金の残高の 2325億円の全てを戻入れしたとすると▲276億円の赤字ではないか?    注)2011年及び2012年度は、更生会社のため決算公示の必要が無いとして公開していない為に、全ては日本航空の「発表」であり、真実は明らかにされていません。  注)このカラクリは、「日本航空、2期連続最高益の疑義を検証」(参考資料13)を    参照してください。    2011年については東京地裁の更生計画の実数値であり、2012年も推論通りなら、奇跡の再上場ではなく、粉飾決算による詐欺上場と言われてもおかしくないのです。上記の様な「引当金マジック」によって粉飾された数字を見せられて、それを信じて株式を購入した新株主は詐欺に合ったのも同然でしょう。  
 それを、世論に公開するべく、前述しました通り、日本航空の再上場の日、9月19日に全国ネットのTBSスーパーニュースに私がテレビ出演し、同日夕方全国に放送されました。この事実を個人投資家も知っているのか、日本航空の新株は、個人投資家や取引先は新規購入を控えており、結果、外国人比率が35%前後(破綻前の2009年3期は4%)と外国人比率制限を大幅に超過する迄になっているのです。異常な事態であります。   
 このように、日本航空は「航空機を買うだけで利益が出せる機材関連報奨額と言う粉飾決算」で旧株主を騙して破綻し、「巨額の引当金を戻すだけで巨額の黒字となる引当金粉飾決算」で新株の株主を騙して再上場しているとも考えられるのです。この粉飾体質が温存される限り再び破綻となる日もあるかもしれません。新株の株主も自分の投資資金が紙屑となって、初めて騙されたと気付くのでしょう。    
 なぜ、このように粉飾体質が残ったままで再上場されたのでしょうか?それは、粉飾決算が隠蔽され、粉飾決算体質を持ったままの経営陣が居残りしたからであります。  更生法経過中に粉飾決算を審議し、経営陣に経営責任を追及出来ていれば、粉飾と隠蔽体質は払拭されて、本当に素晴らしい会社に生まれ変わっていた筈です。それが、粉飾決算が追求されなかった為に、粉飾と隠蔽にまみれたままで新株が再上場されたのです。これは日本国民にとっても多大なる損害であります。  このようなアンフェアな破綻処理とアンフェアな再上場が許されていいのでしょうか?  
 一般投資家が騙されて、命の次に大切なお金を奪われていいのでしょうか?  
 誰かが、日本航空破綻の真実を明らかにし、責任追及をしなければ、証券市場最大の粉飾事件は闇に隠蔽され、今後も第2、第3のアンフェアなJAL式更生法の破綻処理が続き、日本の証券市場の信頼は地に落ちるでしょう。
  唯一、裁判で責任追及ができるのは日本航空の旧株主だけです。
  日本の証券市場の健全化の為に、日本航空のアンフェアな破綻処理の責任追及は、私どもがやらなければ誰がやるのでしょうか?そこで、私どもが闘おうと決めたのです。

   責任を負うべき者は下記の3者です。   1、日本航空の役員の西松前社長:特別背任 2、管財人弁護士:利益相反行為、任務懈怠 3、監査法人:金融商品取引法違反 
    本来は、利益相反の企業再生支援機構を管財人に決定し、アンフェアな破綻処理を承認した東京地方裁判所民事8部にも責任がないとは言えないとも考えます。

  上記の責任を負うべき3者に対する、私どもの責任追及の闘いは以下の通りです。    
1つ目の日本航空役員の責任追及としまして、東京地方裁判所に西松社長(当時)を「株主代表訴訟」にて提訴しました。(平成22年(ワ)21824)しかし、『更生会社の株主は株主代表訴訟出来ない』との判決で却下され、最高裁判所に特別抗告(平成22年(ラク)第667号特別抗告提起事件)しましたが同じ判決で却下されました。それと同時に西松前社長を特別背任罪で東京地方検察庁から最高検察庁まで告訴しました。しかし最高検察庁からの差戻し通知(参考資料14)のように証拠不十分として戻されました。    
2つ目の管財人の責任追及としましては、弁護士である瀬戸弁護士と片山弁護士に対して懲戒処分請求を求めております。しかし、第一東京弁護士会では否決され、日本弁護士連合会からも否決されたので、綱紀委員会に申立(平成24年(コシ)第208、209号)しており現在、審議中であります。
    3つ目の監査法人に対する責任追及が、本訴であります。

    世間が言う様に、株式投資は自己責任です。投資の損失も自己責任です。しかし、自己責任の大前提として、会社の開示する情報が正しい事が絶対条件です。それが粉飾決算だったり、必要な時に疑義を注記しなかったりすれば、それは投資家を騙す行為に他なりません。粉飾決算は重大な犯罪行為です。開示された財務諸表を見て投資家は出資し、銀行は融資を行い、取引先は売掛金という形で運転資金を預けるのです。
 しかし、開示された決算が粉飾されてものであったらどうでしょうか?
 投資家・銀行・取引先に取っては「詐欺」に合ったと同然です。破綻寸前な状態を隠して優良企業に見せかけて融資を受ける事は融資詐欺ですし、粉飾決算を提示して投資資金を調達すれば投資詐欺です。粉飾決算で騙して取引先の売掛金を搾取すれば取り込み詐欺です。
  経営者はお金を集める為に経営状態を良く見せようとする事も多いのですが、それがエスカレートすれば決算数値を良く見せようと粉飾決算に手を染めることもあります。それが上場企業であれば一般投資家が多く参加するだけに被害は大きくなります。しかしながら、参加する一般投資家には上場企業の財務諸表は解りづらいのです。
  そこで、第三者が企業を監査して投資家を保護する必要があります。
  その「投資家保護と市場の番人」の役割を担うのが外部監査人なのです。
  外部監査人は経営者が粉飾決算などの不正や不透明な財務諸表を作成しないように監査・指導をし、一般投資家保護の為に適切に投資家に情報を開示しなければならないのです。投資家保護が旧証券取引法の趣旨であり、より投資家保護に重きを置く為に旧証券取引法が金融商品取引法へと改訂されたのであります。企業が粉飾決算や破綻を隠蔽した場合、それを外部監査人が監査・指導しなければ、外部監査人は、粉飾決算や重要なリスクの隠蔽等に伴う監査責任を負う事になるのは金融商品取引法の趣旨に照らし合わせても当然です。それだけ外部監査人の責任は重大なのであります。

    前述したマスコミでの責任追及を行っている最中に、私自身は「誰か」らかの妨害(ネットのアクセス妨害やパソコンへの侵入とソフト破壊等)や脅迫(参考資料15)を受ける事も多々有りました。しかし、旧株主の為に、真実の追求と責任追及の為に闘ってきました。責任追及の結果は、お金でしか表す事ができません。

  私は、本訴で、私の金銭的損害の回復をもって監査法人の責任追及を行ってまいります。
  今度こそ、公正公平な判決を頂けると信じております。
  今回の公判には各マスコミからも問い合わせが多くありますように、高い社会性がある為に、東京地裁の司法記者クラブ等にも御通達しております。    

 以上まで、本訴に至るまでの経緯と主旨に関する関連事実を訴外で説明させて頂きました。下記からが本訴で争う部分でございます。38万人の日本航空旧株主に為、日本の証券市場の為、日本国の為に、公平公正な審議を、何卒、何卒、何卒、お願い申し上げます。